第3章 #03
「来週は遠足だからな―。しおり配るぞー。」
「遠足どこなんですかー?」
「なんちゃら海浜公園ー。」
担任は男子生徒に聞かれ遠足のしおりと呼ばれるプリントを配る。
八神は遠足のしおりをもらって仏頂面してる。
うわぁ行きたくないなと名前はげんなりする。
いじめっ子達は大喜びしている。ノリが違う。
「あー行きたくねぇ…。
お前と遠足ずる休みして一緒に遊んでたほうがいいな…。」
「…!?」
八神は大体一人行動だ。
慣れ合いとかすごく嫌いそう。
慣れ合い嫌いそうなのには好感持てる。
なのになんで自分に懐いて来たんだと疑問が浮かぶ。
名前は頬を赤らめる。
「八神さん…な、何を…。」
八神は名前のほうを見る。
「お前も一緒にするか?ずる休み。」
「あはは…。」
名前は頷いてしまう。
「名前はどこか行きたいとこある…?」
「特にはないですけど…。」
堂々と遠足ずる休みの打ち合わせを小声でしてくる八神。
ノリが悪い名前のために八神は考える。
「そうだ。俺の近所に新しい猫カフェ出来たんだ。そこに行くか。」
「猫カフェ楽しみです。」
名前と八神は顔を見て笑い合った。