第4章 発症の時間。
『前原君!どうしたの!?』
どうしよう…。魔法を使ったら前原君に怪我をさせちゃう…。
かと言って、このままじゃ…。
ドスッ……。
鈍い音と共に前原君が倒れる。
カルマ『前原!お前…まぁに何してんだよ!!!』
カルマが前原君の胸ぐらを掴み、拳を振り上げようとしている。
『待って!カルマ!前原君は何かに操られてるのかも!』
カルマ『……チッ…!』
ドサッという音と共に前原君が床に尻もちを着く。
前原『あれ…俺……。クッ…なんだ…。喉が異常に乾く…。』
『前原君!今ポーションを…』
前原君が私を見る。
前原『うっ……ダメだ!まぁちゃん!来ないでくれ!カルマ…俺を拘束しろ!早く!』
カルマが驚きつつ魔物用のロープを鞄から取り出し、魔方陣で前原君を拘束する。
『東の国と同じだ…。ただ、前原君はかろうじで自我を保ってる…どういうこと?』
その時…。私の部屋の空間からお父様と学秀がテレポートして入ってくる。
学秀『帰ったぞ。』
法王『少々手間取りましたがね。』
当たり前のように、普通にリビングにテレポートしてきた2人。
『いいんだけどさぁ〜。
もし私が今お風呂上がりとかだったらどうすんのよぉ。』
学秀『あぁ、その場合は着替えが済むまで話しかけるのは待つ。着替えている間、僕が髪を乾かし、ベッドまでエスコートしよう。』
法王『私はまぁを小さい頃からお風呂に入れていました。成熟した娘の裸を見ても、多少の欲は出るかもしれませんが気にしなくても大丈夫です。』
『…………殺意が湧いてくる…』