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君と僕とが主人公LS

第55章 新 6月


インターハイ予選真っ最中でも、試合のない日は通常授業を受ける。
しかし、毎日の厳しい練習と一試合一試合、全力戦の合間の授業はもはや休息の時間にしかなっていなかった。
結果、テスト直前にまた職員室に呼び出しをくらった。


「火神、もう少しなんとかならんのか?」


去年はアリスも一緒に呼び出されていたが、今年は火神一人。
大きな体がシュンと丸まって小さく見える。
今度のテストで赤点なんて事になってしまったら、部活停止処分だ。


「…どうするんですか?」


だいぶお小言を言われたのだろう、オーラの痩せこけた火神が戻ってきた。
聞かずとも何故呼び出されたのかはわかっていたらしい黒子は、カバンに教科書をしまいながら声を掛ける。


「どうもこうもねぇよ…。」


一応用意はしていたノートはほぼ白紙。
教科書も新品同様の綺麗さで、それだけを見てもいかに火神が授業中に居眠りをしていたかがわかってしまう。


「アリスさんに助けてもらいましょう。」


クラスが変わってしまっても、ほぼ毎日体育館で顔を合わせているせいか彼女がこの場に居なくとも黒子は自然に彼女の名前を口にした。


「また泊まり込みか?」

「赤点回避に必要ならそうするしかないでしょうね。」


だから今日からはちゃんと教科書を持ち帰る荷物に入れて下さいよ、と黒子は言った。


『一緒に勉強するのは構わないけど、少し遅くなるよ?』


練習後の帰り道、早速アリスにテスト勉強の対策を頼んだ。
自分も黒子や降旗のお陰で今は読めない漢字もほとんど無くなり、テストに心配が無くなっているから火神に赤点を取らせない程度の対策なら出来ると彼女は言った。
しかし、去年の様に泊まり込んで勉強するのは構わないが勉強を始められるのは遅くなると言った。


「用事があんなら無理すんなよ?」

『大丈夫だよ、その代わりタイガが晩ご飯作ってね。』

「あぁ、任せろ!」

『ミネストローネが食べたい。』


それなら、と途中でスーパーに寄ってアリスのアパートへ帰った。
黒子は一度、自宅へ帰り出直してくると言っていた。
明日からの土日はテスト直前で部活は禁止されており、この2日間で黒子とアリスで火神に要点だけでも教える事にした。
如月家のリビングテーブルに、各教科の教科書が並ぶ。
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