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君と僕とが主人公LS

第53章 新 5月 Ⅳ


GW三校合同合宿最終日。
初日の混合チームでのミニゲームからも各校共に自分達に足りないものが何なのか、自分達の弱点とされる部分はどこなのかに改めて気が付く事が出来た。
それを改善させる為に各校が毎日厳しい練習に励んだ。
そして迎えた最終日。
今日は各校の一軍選手達による練習試合が組まれている。
この試合は今日までの練習の成果を発揮する最初の舞台だ。
誠凛の初戦の相手は桐皇。コートの中心に整列した両校の選手達の中に青峰の姿は無かった。


「ごめんなさい。いくら連絡しても青峰君、電話に出てくれないの。」

『ううん、さつきちゃんのせいじゃない。きっと私のせいだよ…。』


初日以来、青峰は全く練習に顔を出さなくなってしまった。
何度桃井が電話をしても「面倒くせぇ」の一言で切られてしまう。
まるで一年前の今頃の彼に戻ってしまったみたいだと桃井は涙目で話した。去年のWC後からは、少しずつだが練習に顔を出す様になってきていたのに、と呟く。
それを聞いたアリスは、桃井と同じ様に俯いてしまった。
結局、そのまま青峰は顔を出さずにGW合宿は終わりを迎えた。


「あれー?もう終わっちゃったんスか?」

『涼太?』


浮かない表情で洗濯カゴにいっぱいのビブスを運んでいたアリスはいるはずのないその姿に立ち止まる。


「最後に間に合う予定だったんスけど、間に合わなかったみた、えっ?!」


アハハと笑いながら言った黄瀬は突然の事に言葉を詰まらせ、半べそで飛びついて来た彼女を抱きとめた。
涼太、涼太、とまるで子供が母親に縋って運んでいたビブスが散らばってしまったことも忘れて泣くアリスに、これはふざけて笑っている場合ではないと黄瀬はそっと彼女を抱きしめる。
いつか、彼女が自分にそうしてくれた様に、優しくトントンと彼女の背中を撫で叩く。
誠凛、秀徳、桐皇の三校が合宿してると聞いた黄瀬は、たまたまモデルの仕事が近場であったこともあり、その帰りに体育館へ気まぐれに寄った。
まだどこかの学校が練習していたら、見知った誰かがいたら、軽く遊ぶ程度のバスケが出来たらいいな、程度の考えだった。
しかし、来てみたらこれだ。


「…落ち着いた?」


泣きじゃくっていたのがだいぶ落ち着き、自分にしがみついていた力が弱まった。
そっとアリスの肩に手を置き、顔を覗き込む。
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