第50章 新 5月
「ウチは全員出して12人にアリスちゃんよ。」
秀徳から13人と桐皇から14人代表選手が出て総勢40名の選手をランダムに4チームに分けて行われる。
だから今のうちに4グループに分けるくじ引きをしておく、と相田は言った。
『はい、ではここからくじをどうぞ。』
いつの間に用意していたのか、小さな箱をアリスは差し出した。残ったくじが自分の分だから、と彼女は笑う。
各校ともに対戦することはあっても、同じチームとして戦う事なんて今後を考えてももうないかもしれない。
くじ次第では、とんでもないチームが生まれる可能性だってある。
きっと今頃、他の二校も同じ様にチームわけが行われているのだろう。
誠凛の結果は、日向、水戸部、黒子、朝比奈のAチーム。伊月、福田、河原のBチーム。土田、火神、夜木のCチーム。小金井、降旗、アリスのDチームに分かれた。
あとは他校の誰が同じチームになるのか、だ。
「そうそう、朝比奈君、夜木君、ユニホーム届いてるわよ。」
相田はそう言うとアリスに取って来てもらった段ボール箱を開けた。
「あー、あとなぁ。これは俺達が無理言って用意して貰ったんだが。」
『え?』
ちょっと恥ずかしそうにそう言ったのは日向だった。
もう中身は残っていないはずの箱の中に手を入れて、もう一着ユニホームを取り出した。
「正式な背番号は付けられないが、その他は同じだから。」
『私に、ですか?』
そのまま目玉がポロッと落ちるのではないかと思うほどに驚いて瞬きすら忘れてしまっている。
なかなか受け取れないでいるアリスを先輩方が「はやく受け取れ」と後押しする。
「SEIRIN 17」
震える手でやっとそれを受け取ったアリスは、みんなの前で広げて見せた。
「泣き虫になりましたね。」
「ったく、こう言う時は笑うもんだろ。」
ポロポロと大粒の涙を流しながら顔いっぱいに笑みを浮かべたアリスは、ユニホームをギュッと抱きしめた。
最初こそ、バスケが上手なマネージャーぐらいにしか思っていなかったが、ここまで先輩方と彼女の絆を目の当たりにすると羨ましくも感じてしまう。
はやく自分達も彼等と一緒に笑ったり泣いたり出来るように、まずはこの合同合宿を乗り切らなければ!と新入生二人は強く思っていた。