第49章 新 4月 II
大丈夫か?とそっと枕を交換し体温計を彼女に渡す。
「うつらねぇよ、俺には。」
『A silly person doesn't catch a cold.』(馬鹿は風邪ひかない)
「っるせーよ。」
そんな事言えるなら大丈夫だな、と火神は笑った。
アラームが鳴った体温計も平熱よりちょっと高い程度まで下がっている。
あんなに痛かった頭も今はぼんやりしている程度だ。
「今夜は泊まってく。なんかあったら起こせよ?」
『パパの部屋使うの?』
「いや、下のソファーでいい。」
だから安心して今は休め、と火神は言った。
『タイガ、ありがとう。』
改まってなんだよ、と笑う。
弱ってる時ぐらい、昔みたいに甘えろよと言うと火神はそっとアリスの頬にキスを落とす。
「じゃあな、Good night.」(おやすみ)
久しぶりのキスに、アリスはまた熱が上がってしまうような気がして、毛布に包まった。