第48章 新 4月
ホワイトボードに書き出されているハードな内容に、体験入部で体育館に来たほぼ全員が引きつった表情を浮かべていた。
既存の部員達がメニューをこなして次の練習に入ろうとした頃、相田は体育館にやってきた。
そんな彼女はやっぱりね、と小さく溜息を零す。
「まぁね。こうなるだろうとは思ってたけど。」
『バスケ経験の有無もありますけど、ほぼついてきてないですね。』
まだメニューの半分もこなせていないのに、既に疲れ果て座り込んでしまっている人が多い。
バスケ以外にもスポーツ経験者もいたはず。
「後はどこまで食らいついて来るか、かしらね。」
この際、経験の有無は関係ないわと相田は言った。
その日の体験入部はそこまでとなった。
翌日、体育館に顔を出したのはたった二人。
バスケ経験有りの朝比奈大悟、経験無しの夜木悠太。
「よし!今年の新入部員は君達二人だけになりそうね。」
フィジカルはまだまだ足りないけど、それはこれからの君達次第よ、と相田は言った。
その隣でアリスは複雑な心境だった。
「あの、カントク?」
「何?」
本当に女子高生監督なんだという事にも驚いている様子だ。
しかし、彼等の興味はもう一人。
「あの先輩は…その。」
「あー、アリスちゃん?彼女はね、一応マネージャーだけど、すっごいわよ!」
やっぱりマネージャーで間違い無いのか、と安心したような、それならなぜ先輩達と一緒に練習参加しているのか、と戸惑ってしまう。
『よろしくね!』
誠凛バスケへようこそ、とあのキラキラの笑顔でアリスは言った。