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君と僕とが主人公LS

第47章 新 3月 Ⅲ


羽田から伊丹まで約1時間のフライト。
突然京都旅行だなんて言い出して疑わなかった自分が愚かだった。
要は克哉の会社のパーティに彼の同伴として出席する為の旅行だったのだ。


「パパモテるだろ?でもママ以外の人には興味ないからさ、お誘いをお断りするのも大変なんだよね。」


だから娘のアリスが一緒だとお断りする理由が出来るだろう、と克哉はサラッと本音を打ち明けた。
まぁ、どうせそんな理由だろうと思っていたし、自分の父親が見知らぬ女性に誘惑されるのも気分が悪い。
それに父親が母親を今でも大事に思っている事は喜ばしい事だ。


『パーティ以外の時間には京都観光出来るの?』

「あぁ!行きたい所があるなら決めておくといいよ。」


そんな話をしたのが数分前。
時差ボケで克哉はグッスリと眠ってしまっている。
小さな窓の外は真っ青な空が広がっていた。
伊丹空港に着くと宿泊するホテルの迎えが来ていた。
パーティは今日の夕方、会場もこのホテルだと聞いた。


『あ、いけない。』

「ん?どうした?」

『ドレス用意してないよ。』


滞在する部屋に入り荷解きをしていたアリスは苦笑いだ。
しかし、それを聞いた克哉はなんだそんなことか、と余裕の表情。


「クローゼットを開けてごらん。」

『ここ?』


ドアを開けたアリスはパァっと表情を明るくした。
予め克哉が手配したドレスや靴、アクセサリーまで一通り揃っていたのだ。
これをやってくれたのが実の父親じゃなかったら惚れてしまうかもしれない。


「Do you like it?」(気に入ったかい?)

『Daddy, I love you!』(パパ、大好き!)


子供の様に喜んだアリスは克哉に飛び付いた。どんなに体は大きく育っていても、娘は娘。


「さて、パパはちょっと打ち合わせがあるから行ってくるよ。」


夕方までまだ時間もあるから、ホテル周辺なら観光してきてもいいよ、と克哉は言った。
折角だから少し歩いて来ようかな、とアリスは京都ガイドブックを手に取った。


『じゃあまた後でね。』


ロビーまで見送られたアリスは克哉に手を振り京都市内観光へと出掛けて行った。
さて、と克哉の表情が仕事モードに変わる。
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