第38章 WC Ⅳ
どうしよう、と克哉に意見を求めようと顔を上げたアリスに、彼もまた、「行っておいで」と優しく言った。
「たまには素直になった方が可愛さが増すぞ。」
「そーだね。」
いつの間にか氷室と紫原も顔を揃えていた。
それでもまだ躊躇しているようなアリスの背中を押したのはアレックスだった。
彼女は2号をアリスに抱かせる。
「コイツも誠凛の一員なんだろ、連れて行ってやってくれ。」
ワン!と彼女の腕の中で急かす様に2号も声を上げる。
ヨシヨシと優しく頭を撫でたアリスは、その日一番の笑顔で涙を流していた。
『ありがとうパパ、ありがとうみんな!』
私、行ってくる!とアリスは誠凛高校の控え室に向かって走って行った。