• テキストサイズ

君と僕とが主人公LS

第29章 12月


嫌われちゃったかな?とアリスはおどけて見せた。
黒子の方が悲しそうな顔をした。
もし、彼女の言う通りならばそうさせてしまった原因は自分にもある。


「あの、僕がこんな事を言うのはおかしいと思いますがもし…。」


そこまで言いかけて黒子は口を閉ざした。自分は今、何を言おうとしたのだろう。


『どうかした?』

「いえ、なんでもないです。」


変な黒子君、とアリスは言った。
これ以上彼女といたらまたおかしな事を言いだしてしまいそうで、黒子は足を止めた。
次の角を曲がれば彼女のアパートまですぐだ。


「すいません、今日はここで失礼します。」

『うん!いつも送ってくれてありがとう!』


アリスは笑って手を振った。
黒子の態度が急に変わった事に気づいていたが、本人が隠そうとしていることもわかってしまった。
だからアリスはそれに気が付かないふりをした。
/ 439ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp