第58章 【R18】【チョロ松ルート】その後
「なんだよ、重いんだけど……」
「だって、近づきたい」
その言葉を聞き、ミケ子を膝から下し、チョロ松は後ろを向き、ナス子を押し倒すと上から不機嫌な顔をしたまま覗き込む。
「あのさぁ、なんでアイツ……馬鹿長男がここにいたの? しかも押し倒されてるし、お前アイツの本性知らないんだからあんまりそういう事されないでくれないかな? お前は僕の彼女でしょ? いくら兄弟だからってあんまり無防備でいられるのは嫌なんだけど?!」
「……妬きもち?」
「はぁ?……なんで僕が…………いや、まぁ……そう、だね」
自分のプライドが邪魔して早速否定的な事を言おうとしたが、このままではチョロ松自身も何も変われないと思い素直な返事を返す。
「……ふ、ふふふ」
「何がおかしい訳?」
「だって、チョロ松が妬いてくれたのが嬉しくて!ふふふー」
「はぁ、意味わかんないんだけど……彼氏なら妬くのは当然でしょ? さっきの状況ならなおさらさぁ」
しかし今までのチョロ松はこんなにハッキリとした妬きもちを付き合い始めてからナス子に対して出した事はなかった。
その上押し倒すといつもはすぐに退いてしまうが、今は怒っていたとしても一向に退こうとはしない事に、少しナス子の期待は高まる。
「……そっか、嫌われたり呆れられてる訳じゃないんだね、私」
「なに言ってんのお前。呆れてるのはもうとっくに呆れてるけど……そういう所も好きだって言わなかった?」
「…ちょ、チョロ松、私……私ね、もっと…チョロ松に触れて欲しいんだけど」
「━━━━━━━━━━は?!はぁ!!?」
一瞬ゴクリと唾を飲み込み、自分を勇気づけるとナス子は覚悟を決めながらチョロ松に告白した。
「私ってそんなに魅力、ないのかなぁって……チョロ松は全然そういう感じで触れて…くれないし、私に触るって言ったらあの馬鹿のおそ松が、からかってセクハラしてくるくらいだし……」
「今その名前出すの禁止」
またも不機嫌な顔が更につまらなそうな顔になり、キスで唇を塞がれる。
「ん……」
「……ん……あのね、正直に言っちゃうけどこれでも僕、相当我慢してるんだけど! お前に触りたいとも思うし、それ以上の事だってしたいと思ってるよ、もちろん。 ……ただ…」
「……ただ?」