第52章 【チョロ松ルート】ステップアップの方法
「ねえ、チョロ松さんよ」
「なに? ていうかさ、僕の告白への返事はないワケ? だからお前はいつも残念で馬鹿でどうしようもなく」
「現実の恋も、気づいちゃったら簡単なんだね!聞いて!」
「はぁ?!」
「ナスナス子は━━━━━━━━━━!!」
「・・・・は!?」
「松野チョロ松を世界中の誰よりも━━愛し━━わっ! 待って、まだ全部言い終えてないんだけどっ」
チョロ松に返事をしようと声を張り上げたナス子だったが、いきなり手を回され引き寄せられると強く抱きしめられてしまった。
「あのなぁ、そのセリフって普通男が言うものでしょ?! なんっで先に言おうとすんのお前は!」
その抱きしめられた手は若干震えていて、きっとチョロ松自身も緊張していたのだろうと思うと愛しさで笑いが漏れてくる。
「ふはっ、先に言ったもん勝ちだよ!!」
「全く、そういう所ほんっ・・・・・・と、可愛いよ、お前は!」
「へ!?」
聞きなれない言葉をいきなり耳元で囁かれると、ナス子は恥ずかしさで俯きチョロ松の肩にデコを当て腰に手を回す。
二人顔を上げると、もう試すという確認のキスではなく・・・一致した気持ちを堪能するように深く口づけるのだった。