第52章 【チョロ松ルート】ステップアップの方法
以前、ナス子がおそ松にキスをされた時の話だ。
チョロ松がナス子の為を思い、カラ松と二人でナス子にキスをした時があった。
その時に、ナス子はどう思うか、と言う話だ。
あの時はまだ二人には恋愛感情と言うものが今以上にわかってはいなかったし今よりもお互いを意識する事はあまりなかったようにも感じる。
「でも、いいの? お前もわかってないんだよね?」
「チョロ松ならいいよ・・・ただお願いはあるけど」
「うん?」
チョロ松は話しながらもナス子の隣に移動すると目の前に正座する。
正直軽く交わしているこの会話の間もチョロ松とナス子の心臓はドキドキと大きく鳴っているのだが、お互いはその事は伏せている為、お互いにお互いの感情が伝わってはいない。
しかし、ただの親友相手にこんなにドキドキするのはおかしいと言う事だけはわかっている。
「チョロ松からまた・・・してくれませんか?」
ナス子もチョロ松の体に向きなおすとギュっと膝に拳を握り目を瞑る。
その仕草がまたもチョロ松の胸をギュっと締め付けた。
この感情はわかる、初めてナス子に感じた訳じゃない━・・・
意を決して目を瞑るナス子を見ると、自分の胸をドンドン叩きこの煩い心臓の音を鳴りやませたくなるが、それは一行に収まらない。
━━━━━━やっぱり、これって恋なのかな・・・?
自分の中の自意識が邪魔をするも、目の前の相手の肩に手を置き頬にもう片方の手を添えるとすぐにキスをする事なく、じっとナス子を見つめた。
先程告白なようなものをしてからと言うもの、ナス子はずっとこのような恥ずかしいような照れた表情をしている。
そしてこんな自分とキスをしようと言ってくる。
これってもう・・・、こいつも僕の事好きなんじゃ?