第6章 平穏な日々に嵐はやってくる~トド松
「ナス子姉・・・今日、ごめんね、嫌な思いさせちゃったよね」
「それ、さっき聞いたよ。もう気にしてない、大丈夫だよ」
「それと・・・」
「ん?」
「怖かっただろうに、ぼくのことで一生懸命怒ってくれて、嬉しかったよ・・・・・・ありがと」
かろうじて聞こえるぐらいの声で、確かにそう言った。
・・・うん、やっぱり、トド松は良い子だ。
他の人がどう思ってるとか、そんなの関係ない。
私がそう思ったんだから、それでいいのだ。
「だって、私トド松のお姉ちゃんだもん。当たり前でしょ・・・もぉぉぉおお!可愛いなぁ!コイツめー!」
「わっ、ちょっとぉ! やめてよ!子供じゃないんだからぁ!!」
わしゃわしゃとトド松の頭を撫でる。
昔はよくしたやり取りだ。
なんだか、とても久しぶりにした気がする。
楽しくなってきて、結局私の家に着くまで、2人でぎゃーぎゃー騒いでしまった。
そして、翌日、死んだ方がマシかもしれないというぐらいの二日酔いに襲われるのだった。
多分、トド松も・・・
ごめぇん・・・