第41章 とにかくキスがしたい十四松 十四松side
思いっきり窓の外に向かって蹴られ、ボクは勢いよく空を飛んだ。
それはもうスゴイ勢いで、このまま家に着いちゃうんじゃないかってくらい飛んだ。スゲーね! やっぱ姉さんハンパないね!!
結局キスは出来なかったけど、なんだか心がポカポカしてる。
幸せだなぁ~って感じ。
この感じは、知ってる。
前に一度だけ、同じような気持ちになったことがある。
あの時みたいに、あったかくて、強くて、ドキドキしてる気がする。
ねぇ、姉さん・・・・・・・ナス子姉さん。
これって、やっぱりボクは━━━━━━━━。
「ドゥ━━━━ン!!!!!どっせ━━━━━い!!!」
「へ?えっ、あああああああ?!?!」
ミサイルみたいな音を立てて、ボクは自分んちの二階の窓から部屋の中に頭から突っ込んだ。
「カラ松━━━━━━━━━━!!!」
「・・・クソ松よ、安らかに死ね・・・」
「十四松!? お前どっから帰って来てんの?! カラ松がお前の謎の帰還に巻き込まれたんだけど?!」
「あはは、ただいまぁ~!ごめんねぇカラ松兄さん」
窓からまだお日様の高い、真っ青な空を見て、ボクはニッコリ微笑んだ。
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「カラ松、カラ松っ? おいっ、大丈━━━・・・し、死んでる・・・」
「・・・クソ松よ、安らかに死ね・・・」