第19章 危険な香りの温泉旅行
「っていうかさー、ここに混浴あるとかわかんないのになんでそんな流れになるわけ?あ、勿論だけど露天風呂も一緒には入らないからね!」
「別にナス子姉の裸見るくらいじゃぼくらも今更・・・あ、あるみたいだよ。混浴も」
そしてトド松が私にスマホの画面を見せる。
ここのサイトの写真には貸し切り風呂、混浴、男女別温泉、露天風呂付き客室が載っていた。
最近の旅館って貸し切りや部屋に露天風呂がついてるの、増えたよねぇー・・・。
混浴はどうかわかんないけど。
そう思いながら私はげんなりした顔をしている、多分。
「私が入るのは女用風呂ですー、残念でしたっ!部屋の露天はアンタ達がいない時に入る!!この流れで部屋の露天風呂に入る訳ないでしょ・・・?馬鹿なのかな?」
「えー、折角来たんなら兄弟+姉水入らずで一緒に風呂入ろうぜぇ?」
「嫌だってば、もう行ってくるからね!私は!!」
もう何の下着をとったのかわからず浴衣の中に隠すようにして私は部屋を出て扉をピシャリと閉める。
その後ろ姿を六つ子達は真顔で見送るのであった。