第15章 事故
カラ松達がものすごい速さで出ていった。
おれはトド松の背中を優しくさすった。
「十四松は大丈夫だよ。兄さん達がきっと助けてくれる。」
「う゛んっ!」
トド松の目から涙がドッと溢れた。
そして泣き崩れた。
おれはただただトド松の頭を撫でていた。
しばらくして家の電話がなった。
「……ちょっとまってて。」
電話をとるとチョロ松兄さんからだった。
内容は十四松に関すること。
今は病院で見てもらっているらしい。一応息はしているから大丈夫だそう。
この言葉にほっとしたおれは床にペタンと座り込んだ。
電話を置くとトド松が訪ねてきた。
「……だれ?」
「チョロ松兄さんから。十四松は大丈夫だって。」
「……良かった。」
「……少し落ち着いた?」
そう訪ねるとトド松は微かに頷いた。
「その時のこと、教えてくれる?」
「うん……。」
おれはまたトド松の近くに腰を下ろした。
「今日、十四松兄さんと一緒に野球しに河川敷に行ってたの。」
「うん。」
「それで帰りに、十四松兄さんが忘れ物したって言って戻ったの。それでボクはゆっくり歩いてたんだけど、横断歩道のところで赤なのに居眠り運転のトラックが走ってきてるのに気づかないで渡ろうとしちゃったの。」
「……うん。」
おれは相槌だけを打つ。
「そしたら……」
トド松の目に涙が滲む。
「いつの間にか近くにいた十四松兄さんがボクを引っ張ってくれたんだけど、その反動で十四松兄さんが前に出ちゃって……」
「……うん。」
「それで……」
涙が零れる。
おれはトド松の涙を手で拭った。
「いいよ。トド松。大丈夫だから。」
「でもっ!ボクがちゃんと周りを見てればっ……」