第12章 初めて
「ただいま……」
おれはわざと小さな声で言う。
なんか……二人で帰ってきたことバレたくない……。
「カラ松の帰還だぜぇー?」
バカか。
人がせっかく小さい声で言ったのに……。
「おかえりぃ」
出てきたのはおそ松兄さんだった。
うわ最悪……。
「おいおいいちまっちゃーん。そんなあからさまに嫌がんなよー!兄ちゃん傷つくぞ?」
「……。」
顔に出てたか……。
まぁいいか。おそ松兄さんだし。
「んでぇー?昨日どこ行ってたのぉー?」
うわこの喋り方最高にムカつくな……。
そんなことを思っていると中からチョロ松兄さんの声が聞こえた。
「一松。答えなくていいよ。そいつ、酔っ払ってるから。」
「……こんな朝っぱらから飲んでんのかおそ松。」
「えへへー。」
えへへじゃないよ……。
でもよく見ると顔が赤い気がする……。
ま、おれには関係ない。
「じゃ、おれ寝るから。」
朝早くて眠いからね。
「おやすみー。」
「ゆっくり休むんだぞ!」
おそ松兄さんとカラ松の声を聞きながら、おれは二階へと上がって行った。