第7章 酒の勢い
しばらくして一松が帰ってきた。
「チョロ松兄さんなんか用?クソ松から聞いたけど。」
「あぁ!この前の猫のとこ、行かない?あの子一松がいないと出てきてくれないんだよね。」
「あぁ……。いいよ。行こ。」
「ありがとう!」
準備をしてから猫のところへ向かう。
その途中、一松が悩んでいるような顔をしていた。
「……なんかあった?」
「えっ!?」
……これは絶対なんかあったな。
「いつでも相談乗るからね?」
「……うん。ありがと。」
……こういうのを聞くのは僕の役目じゃないからね。
僕は後ろを振り向いた。
カラ松がずっとつけてきていたのだ。
ま、最初から知ってたけど。
電柱に隠れているつもりであろうカラ松に口パクで伝える。
『泣かせたら殺す』
グッと親指を立てるカラ松。
正直言って……信用出来ない。
「一松、カラ松がなんか変なことしたら言って。僕が殺すから。」
わざとカラ松に聞こえるように言う。
一松は驚いたような顔をして、笑った。
「……うん。チョロ松兄さんありがと。」
一松がぼそっと呟いた。
「……あいつの命日は明日だな。」