第19章 発端
そしておれ達はスタバァへと入った。
「んで?一松兄さん、何があったの?」
「え?」
「カラ松兄さんと何があったのか教えてくだせー!」
「何があったのか……って……」
「うん。」
「別に大したことないよ。普通の兄弟に戻っただけ。今までどうりだよ。変なことなんてひとつもないでしょ?」
涙をこらえるためにわざとつよいいいかたをしてしまう。
「……別れたの?」
トド松の問いかけにおれは頷く。
「なんで?」
「……ムカついたから。」
違う。ムカついたのは自分にだ。過去のことにいつまでも囚われて大切な人までもを傷つけた自分にむかついたんだ。
「本当はあんなやつ……好きじゃなかったし。」
違う。だいすきだった。今でもずっと。
「なのにおれのことばっかり……」
いつの間にかぼくの頬を涙が伝っていた。
「……カラ松兄さんと話してる一松兄さんはすごく幸せそうだった!」
「一松兄さん、何があったのか、ちゃんと教えてくれる?」
十四松とトド松に見つめられおれは昨日のことを二人に説明した。
「……一松兄さんは本当に別れたかったの?」
「……うn」
「一松兄さん。」
十四松の大きな瞳に見つめられ言葉が途切れる。
「ホントのこと話して!」
「……本当は……別れくなんてなかった……」
「一松兄さんのことだからカラ松兄さんのことを思って言ったんだよね?」
「……うん。カラ松には……幸せになって欲しかった……」
「ねぇ、一松兄さんの幸せって何?」
「え?」
予想もしてなかった言葉に驚く。
「普通の女の人と普通の恋愛をすること?それとも兄さんがカラ松兄さんと、一緒に生きること?どっち?」
「そんなの……」
カラ松と生きることに決まってる。
けど……
「一松兄さんとカラ松兄さんの幸せは同じだと思う。ボク達に向けるカラ松兄さんの目と一松兄さんにだけ向ける目は全然違かった。」
「カラ松兄さん言ってたよ!どうしたら一松兄さんを幸せに出来るかって。」
「十四松……」
「そうそう!『一松の幸せはオレの幸せだ』なんてかっこつけてさぁ……。一松兄さん大好きじゃん。」
「だから、俺達は兄さん達に別れてほしくない!これからも二人でいてほしい!」