第5章 ほうれんそう
「でもフェリに出会えたんだから、ある意味そのトレーナー共には感謝ね。にしても、よくわかったねソンファ」
『だってあの子見た目平均よりも小さそうだし、生まれたばかりかって一瞬思ったけど言葉ははっきりしてるし』
「やっぱりソンファは鋭いねぇ」
『それはどうも...で、さっきコーラルが言ってたことだけど』
先程よりも目線が鋭くなったソンファが切り出した。
『なんかセキュリティ厳しいらしくって今コーラルだけじゃなくてチャル達も調べてる』
「ちょっと待って、チャル達参加して大丈夫なの?!」
『危険なところに飛び込むな、フェリシアを悲しませるなって言ったから大丈夫』
「そういう問題...?」
『とにかく、旅が出来ないってことはそっちに滞在するのって明後日までになるのかな?』
「一応ね」
『それでも気をつけて。フェリのことだからすぐトラブルに巻き込まれそうだし何かあったらすぐほうれんそうしてね』
「わかった」
『おやすみ、フィアンナ』
「おやすみ、ソンファ」
こうして通信は切れた。
後に自分達のマスターがニッポン地方のスクールに通うことになり、更なるトラブルを巻き起こしそして巻き込まれることになろうとは微塵も思わなかったフィアンナとソンファであった。