第4章 未来に繋ぐ炎
「だって私、君と友達になりたいから」
「最初から強いポケモンなんていないもの」
「強くなろうって思ったことないの?」
「私達と一緒に行こう」
「これからよろしくね、マーブル」
「......」
気がつけば、外はもう夕方になっていた。
どうやら、居眠りをしていたようだ。
「マーブル、マーブル!どーこー?」
大好きなマスタ――フェリシア――の声。
「ヒノヒノ、ヒノッ!」(フェリ、ここだよ!)
暖かい手に抱き上げられる。
「ご飯だよ、帰ろ!」
「ヒノッ!」(うん!)
僕に名前と、帰る場所をくれた人。
フェリシア、大好き!
僕はヒノアラシ。
名前はマーブル。
唯一無二の大切なマスターがくれた名前。
だから、
もっと、もっと強くなりたい。
未来に繋ぐ炎を灯せるように。