第4章 *目覚まし feat.緑間
ガチャッ。
ドアを開けると、部屋のカーテンは閉めっぱなし、床には鉛筆や漫画が転がっていて、ベッドの上の布団は不自然に盛り上がっていた。
「しんさくげーむ…むにゃ」
「……」
この部屋は、幼馴染の香奈の部屋。
寝言と部屋の状態から分かる通り、かなりぐだぐだな生活を送る幼馴染だ。
しかもこいつは朝が苦手で、もう高校生だというのに、未だに俺が起こすのが日課になっている。
「…香奈。起きろ」
「んぅ〜…きょうはがっこうやすみだよぉ…?」
「! …意外だな、起きていたのか」
「……すぅ…」
…まさか、寝言…だったのか?
ぶれないにもほどがあるのだよ…。
「もう朝だ。遅刻するぞ」
部屋のカーテンを開けると、外からの眩しい光が、部屋を明るくする。
「ちこくなんてこわくな〜い…」
「少しは怖がれ」
寝言に素でツッコみ、そろそろ本格的に起こすことにした。