第59章 *猫嫌い*〜緑間真太郎〜
香奈「ん…」
猫が、香奈の唇を舐め…
舐め?
『にゃ〜』
緑「にゃーじゃないのだよ貴様ぁぁぁ!!!」
ここが店だとも忘れて、猫に叫んだ。
緑「香奈、帰るぞ」
香奈の手首を無理矢理引っ張り、会計を済ませ店を出る。
香奈「真ちゃ…痛いよっ…!」
緑「っ!悪い…」
気づけば、公園までずっと香奈の手首を引いていた。
夕方から夜になりかけの時間帯のせいか、人気はない。
この時俺は、自分が何をしようとしてるか分からなかった。
…が、人がいないなら好都合、と、なぜかそんな事を考えていた。
香奈「いきなりどうしっ…んんっ…////」
舌で、香奈の柔らかい唇に触れる。
しばらくして舌を離した俺は、香奈の耳元で、
緑「顔が赤いのだよ…」
と言った。
自分でも信じられない言動だったが、止まらなく、勢いに任せてここまできてしまった。
香奈「真、ちゃん…////
ね、猫より、真ちゃんのが良かったよ?////」
緑「…そうか////」
*猫嫌い*
やはり猫は嫌いだ。
だが、
俺にしか出来ない事も、あるのだよ。