第59章 *猫嫌い*〜緑間真太郎〜
緑間side
香奈「真ちゃーん!」
緑「…いきなり家に押しかけてきて、何のつもりなのだよ」
香奈「今日は何の日だっ?」
緑「…は?知らないのだよ。」
香奈「それじゃ、教えてあげるっ!」
そう言って連れて来られた場所は…
まさかの、猫カフェだった。
『にゃ〜…』
緑「!?」
香奈「みんな大人しくて可愛いなぁ〜♪人懐っこいし、犬みたい!」
猫を犬みたいと言うやつは前代未聞だが、今俺はそれどころじゃない。
ここにいたらただじゃ済まない…本能がそう告げている。
周りを見渡せば、猫、猫、猫。
………。
緑「なぜ俺がここに来なければならないのだよ!?」
香奈「えー、あたしが猫好きだから?」
俺が聞いたはずなのに、疑問系で返された。
というか猫を撫でるのはやめろ!
向かいの席にいるから、嫌でも視界に入る!
緑「…はぁ、帰るのだよ」
香奈「ちょ、待ってよー…せっかくのデートなのに…」
帰ろうと席を立てば、くいっと服の袖を掴んで引き止められた。
猫を抱きかかえながらなのは気に食わないが…
緑「…少しなら、付き合ってやるのだよ。」
香奈「やったぁ!」
その代わり猫を俺に近づけるな、と一言言い、また先程の席についた。