第46章 *特別関係*〜葉山小太郎〜
葉「…もうさ、やめにしない?こんな関係。」
葉山君に言われて、体がピクッと反応する。
やめる?
葉「香奈はさ、俺が好きって言っても、適当に流してるよね?最初の時もそうだったじゃん。『ごめん』って。それだけ。」
…何が言いたいのかが、よく分からない。
やめるって何?
もう、終わり?
あたし達の一緒にいた時間は、なかった事になるの?
あたしの中には、不安しかなかった。
嫌…それなら、いっそ…
葉「だから…『チュッ』
近かった葉山君との距離を、一瞬無くす。
香奈「…好きだよ、バカ////」
いきなりのあたしの行動に呆気に取られてる葉山君にチョコを押し付け、その場を去ろうとする。
けど、すぐに後ろから抱きしめられた。
香奈「…何?もうやめるんじゃなかったの?」
葉「やめるっていうのは…そういう意味じゃなくて、香奈の気持ち知りたいって意味で…」
…っ!!////
香奈「バカッ…何であたし…!////」
葉「だけど、超嬉しい。」
勝手に勘違いして、早とちりして、それで告白したっていうのが恥ずかしくて、泣きたくなる。
でも、葉山君は後ろからあたしの耳元で囁いた。
葉「チョコもらえたし…キスしてもらえたし?」
そんな言葉にさえ頭がクラクラするあたしが、葉山君に慣れるのには、きっとかなりかかるだろう。
*特別関係*
それは、ある日突然の事。
二人が今までの関係よりも、
もっと特別な関係になれた時。