第41章 *Happy Birthday 1/31*〜黒子テツヤ〜
香奈「あれ、買わないの?」
黒「今日持ってきてる分、使い果たしてしまいました…」
黒子君は、その本が相当お気に入りらしく、ちょっと沈んでいた。
香奈「じゃあ、私が買うよ!」
さっき黒子君が戻した本を、手に取ってレジに向かう。
黒「そんな、いいですよ。」
香奈「もー、黒子君は分かってないなぁ。」
本を買ってから、黒子君の方を向く。
香奈「今日、記念日でしょ?ほら、プレゼント!」
バレないように持ってきたしおりを本に挟んで、黒子君に渡した。
黒「…ありがとうございます////」
照れながらも受け取ってくれる黒子君。
香奈「これからもよろしくね、黒子君!」
黒「はい////」
でも、まだこれだけじゃないよ。
私からのプレゼントは。
…本屋からしばらく歩いて、いよいよお別れ。
いつもより長い間デートしたつもりだったけど、未だに夕日が私達を照らしていた。
黒「…楽しかったです。」
香奈「私も!」
欲を言えば、お別れしたくない。
明日まで、なんて待てないよ。
だけど、それが叶わなくても…
黒「…それじゃあ…」
香奈「待って!」
これからあげるプレゼントで、少しでも黒子君が笑顔を見せてくれるなら。
私、寂しくなんかないよ。
『チュッ』
香奈「お誕生日おめでとう、黒子君!」
私は、この日初めて、私から黒子君にキスをした。
黒「…っ!////」
香奈「誕生日プレゼント、だよ!」
サプライズ、大成功。
だって、黒子君は…
黒「…ありがとうございます。
香奈さん…ずっと、好きです。」
こんなにも幸せそうに笑ってくれたから。
*Happy Birthday 1/31*
しおりには、
『大好きだよ!1/31』の文字。
いつ気付いてくれるか、楽しみだ。