第33章 *夢見心地*〜伊月俊〜
香奈「というわけで…来ました!
遊園地ーっ!!」
久々にきた場所に、テンションが上がる。
まして彼氏となんて、初めてだ。
伊「香奈の行きたいところでいいよ。」
香奈「本当!?じゃあ、コーヒーカップで!」
その後は、二人でお互いに行きたいところに行った。
その間にも伊月君はダジャレを連発してた。
それに、途中でアイス付いてるって言って、頬にもキスされちゃったし…////
本当に楽しい事ばかりで、あっという間に夕方になってしまった。
香奈「伊月君、最後はあれにしよ!」
そう言って私が指したのは、観覧車。
伊「俺も同じ事考えてた。行こっか!」
二人で観覧車に乗り込む。
バランスは気にせず、隣に座った。
伊「楽しかったな。」
香奈「そうだね!また来たいなぁ…」
伊「ああ。」
何と無く寂しいけど、でも幸せな時間がゆっくりと流れる。
伊「香奈。」
香奈「ん?」
伊「こっち向いて。」
私が外の景色から伊月君へと視線を移すと、
『チュッ』
唇が、何かに触れた。
本当はね、ちょっと期待してたの。
昨日の夜から、ずっと。
観覧車が頂上に来た時、キスなんて。
夢みたいで、ふわふわと幸せな気持ちになれた。
*夢見心地*
この時間だけは、
私達二人の時が止まったような、
そんな気がした。