第27章 *仕返し*〜青峰大輝〜
青峰side
「…で、何でこうなった」
「別にいいでしょー。
膝枕くらい!」
俺は今、中休みの屋上で彼女に膝枕をしている。
…普通逆じゃね…?
「お前がしろよ。これじゃ俺が寝れねーだろ」
「うん。だって大輝が寝れないようにしてるし。」
してやったぜ、とでも言いたげにドヤ顔で言う香奈。
つか、何で俺が寝るの邪魔してんだ、こいつ。
「俺の睡眠を妨害するのがどういう事か分かってんのか?」
「だって、桃ちゃんに頼まれたんだもん。」
そう言いながら、俺の膝の上で幸せそうに微笑んだ。
「桃ちゃん曰く、『大ちゃんは香奈の前なら緊張して寝れないだろうから!』だって」
「…いつも寝てるだろ、お前の前で。」
「まぁそうなんだけどさ。前っていうか、私抱きしめられてるよね。」
「うるせぇ、余計な事言うな///」
中休みになると、香奈は毎日ここに来る。
確かに、その度抱きしめながら寝るけどよ…
こう見えても緊張してんだぜ?
後ろから抱きしめて、顔が見えないようにしてっけど。
「あれ、大輝顔真っ赤ー!緊張してる?」
「してねぇよ///黙って寝てろ///」
「わわっ、大輝ー、何も見えないよー。」
香奈が俺の顔を見てケラケラ笑ってたから、目を塞いで見えないようにしてやった。
「大輝ー。離してよー。見えないってばー。」
「いいから静かにしてろ。」
俺は、焦っている香奈を見て、仕返しをしてやりたくなった。
顔真っ赤、とか散々からかわれたからな。