第7章 宿泊してみました

よく分からない気持ちのまま再開した。




「大ちゃん、私にも教えて！」

「僕にもお願いします」

「やだよ、めんどくせぇ。俺ちょっと滑って…」

「大ちゃんのバカ！」

「…わーったよ。すぐ覚えろよ」

「じゃあ黒子っちは俺が担当するッス！」



大輝は桃井、涼太は桃井を教える事になり、




佐倉「み、緑間君！私も教えてほしいんだけど…」

「分かったのだよ」

「じゃ俺は千明ちん～？千明ちん、すぐ滑れそうだし楽かも～」

千明「コツ！コツ教えて紫原！」



真太郎は佐倉、敦は池端を教える事となり、残りは…




「じゃあやろうか、」

『お、お願いします…』




僕とだ。

は僕とペアになったのに不服をもっているのか、単に嫌なのか知らないが、主に大輝の方をじっと見ていた。



「…そんなに僕とは嫌だったかい？」

『…勘違いさせたくないし、はっきり言うよ。今こうやって話すようにはなったけど、あたしはやっぱり赤司君とは友達になるつもりはない。だから、正直今凄く困ってる』

「困ればいいさ。そうやって僕の事ばかり考えればいい」

『…何それ、口説き文句？』

「そう聞こえた？」

『どうだろうね。けどもしそうなら…ありがた迷惑な話だよ』



ズキリ。


胸が痛んだ。どうして？嫌われているのは分かっていたはずだろう？

確かに彼女自身に興味を持ちはしたが、それだけの話。嫌われても何の支障もないはずだ。



『けど、どうやらそうも言ってられないみたい。あたしも早く自由に滑れるようになりたいから…レクチャー、お願いします』

「…クスッ、はい。喜んで」



おかしいとしたら、確実に僕の方だ。こういう時の対処法は分からない。僕がおかしい事なんて今まで無かったから。

だから僕は、この感情を無視する事に決めた。