第6章 合同コンパ
赤司side
「おはよう、」
『おはよう、赤司君』
「レポートは終わったかい?」
『うん。採点が中谷教授だから今回はかなり頑張ってみた』
「そうか、なら提出する前に僕にも見せてくれ」
「…ちょっと待て」
『あ、おはよー大輝!今日は寝坊しなかったんだね』
「あぁ、これ以上欠席したら単位落とすからよ。…じゃなくて!オイ、いつの間に赤司と仲良くなったんだよ!」
大輝はを引き寄せ、僕から守るような体制に入った。
『ちょっと大輝、誤解してるから。あたしは赤司君と仲良くなった覚えもないし』
「あ?けど普通に会話して…」
『だから、普通に会話してるだけ。だから大輝は赤司君を嫌わないでよ。そんな事がしてほしいわけじゃない』
…僕に気をつかってくれたのか?
『それに赤司君、キセキ厨なんだから大輝が離れたらあたしが殺されるって』
「僕は僕に従う奴を殺したりなんかしないよ」
『逆らう奴は殺すって事じゃん。大輝を取り込んだあたしは殺されるじゃんか』
「を殺したりしたらぜってー許さねえからな」
『だから嬉しいけど大輝は赤司君を敵視しないの』
…キセキ達が懐くのも分かる。彼女は優しい。自分の事じゃなくて、相手の事を一番に考えることが出来る。きっとは無自覚なんだろうけど。だからこそ、素晴らしい。
「そろそろ行こうか、。遅刻したら頑張ったレポートも無駄の泡だよ」
『げっ、もうそんな時間か。じゃあね、大輝。昼休み、カフェテリア集合ね。ちーちゃんにも伝えてて!』
大輝は納得がいかないようだったが、軽く手を挙げると自分も教室に向かって歩いていった。
「ちーちゃん?」
『赤司君がこの前会った、体育学科の人だよ』
「あぁ、いきなり僕に喧嘩を吹っかけてきたアイツか」
『ちーちゃんをアイツ呼ばわりしないの』
「大輝はいいのかい?」
『だって大輝だもん』
は優しい。少しだけど、とキセキ達の事だけじゃなくて、自身にも興味が湧いた。
最初に湧いた興味じゃなく、もっと別の興味だった。