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隣を歩くのは

第4章 大人=第2の人生?


そして成人式当日。



成人式というものは、式自体は短いくせに何かと準備に時間を取られるらしい。

朝5時に叩き起こされて無理矢理朝食を取らされた。その間に何でこんなに早いのかと聞けば、去年のお姉ちゃんの時に物凄く時間がかかったからだとか。

というかお母さん、そうなら早く言ってよ。昨日も変わらずバカみたいにあいつらと遅くまで呑むんじゃなかった。


そして6時から美容院に行く。そこで約5年ぶりに会う友人たちが皆同じように眠そうに髪をセットしてもらっていた。うん、なんかシュールすぎて笑える。

いつの間にかお母さんによって予約されていた席に座り、担当の人に髪をいじられる。あたしはショートだからウィッグを付けるんだけど、頭が重い。來未はいつもこんな重い髪でよく我慢出来るな。さつきもか。


あたしも眠くなるんだろうなーとか思っていたら、隣に座る中学時代の友人と話の花が咲き、いつの間にか皆で話していた。今まで話していなかった皆が、めっちゃ食いついてきた。びっくりした。



話しているとあっという間に髪のセットは終わり、次は着付け。お母さんにガミガミと頭に注意しろと言われて車に乗り込み、着物店へと入った。

よくドラマとか漫画で着付けは苦しいとか言うけど、あれホントだった。めっちゃ絞められる。ウエスト5cmは減ったんじゃないってくらい。絞められた。



そんなこんなで出来上がったのは9時。もう30分もすれば式が始まる。鼻高々としたお母さんに合唱して拝んでおいた。



『來未ー!』

來未「ちゃん!」



待ち合わせ場所に着けばなんとまぁ可愛い可愛い來未がいた。いやもう本当に可愛い。



『來未めっちゃ可愛い!』

來未「ありがとう!ちゃんも可愛いよ!」

『お世辞なんかいいから写真撮ろっ!』

來未「お世辞じゃないのに~」



お年玉で買ったばかりのデジカメで写真を撮る。絶対に一番最初の写真は來未と撮るって決めてたんだ。だから家で家族との写真は後にしてもらった。すまぬ、家よ。



いつも会ってる來未だけど、実家に帰ってからはあまり会えないでいた。キセキ達に邪魔されたからね。だから話す事がいっぱいある。

会場までの道のり、あたし達は何年ぶりに会った友人のようにずっと話していた。
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