第21章 夏祭りの時間
後ろを振り向くと不機嫌そうに言い放つお兄ちゃんがいる。
浅野『髪に何か付いていたから取っていただけだ。
じゃあな、まぁ。
………浴衣姿、とても綺麗だ。』
そう言って夜店とは反対方向に歩いて行った。
私は気まづい空気を払うように明るくお兄ちゃんにたずねる。
『で、ゲーム機は手に入ったの?』
カルマ『まぁね…。帰ったら一緒にやろっか!さ、そろそろ花火の時間だよ。』
私たちはみんなの待つ夜店へと向かう。
ヒュ〜〜〜。ドッカーン!!!
空一面に花火が次々に上がる。
まぁと別れて歩いていると僕の背後に大きな花火が上がった。
僕の脳裏に映るのは花火のように美しく儚いまぁの姿だった。