第14章 カルマの時間
カルマ『ねぇ!先生ってさ、命をかけて生徒を守ってくれる人?』
コロ『はい。もちろんです。』
カルマ『良かった。なら殺せるよ!』
お兄ちゃんが後ろに下がる。
ダメッ…!気がつくと、私はお兄ちゃんめがけて何の戸惑いもなく飛び降りていた。
カルマ(なん…で?まぁ?)
ピュルッ…。
一瞬だった。気がつくと、私たちはコロ先生が触手で張ったネットにくっついている。
『バカじゃないの?コロ先生が助けてなかったら、死んじゃってたんだよ!!
カルマには、まだ、お父さんもお母さんもいる!!私だって…。
だから…こんな大切な人を悲しませるような事二度としないで!!!』
カルマ『…ごめん。ってかまぁ…今俺のこと…名前で…。』
コロ『ヌルフフフフ。その通りです。カルマ君。あぁ、あと先生には見捨てるという選択肢はありません。
いつでも信じて飛び降りて下さい。』
ってか…この状態、もう限界なんだけどなぁ?
私の太ももに硬いモノが当たる。
『…!お、お兄ちゃん?!なんか…当たってる…。』
カルマ『仕方ないじゃん。今のこの体勢でそうなんない方が無理だよ。』
コロ先生のネバネバの触手にくっついている私たち。
私は、胴体はお兄ちゃんに覆いかぶさる形で密着して手足がくっついている。
『コ、コロ先生!早く取ってぇ!』
カルマ『俺はこのままでもいいけどねぇ。』
カシャッ。
コロ『はい!撮りましたよ!』
『……………。』殺意が湧いてくる。
カルマ『あ、あとさ、俺ももうしばらく兄でいるよ…。ま、諦めないけどね!』
『……ぅん。』
私たちはその後無事に上まで連れて行ってもらいました。