第35章 記憶の中の彼は…。
カルマ『バカッ!…ちょっ!やめろ!』
『やだよぉ〜!!!』
ガシッ!お兄ちゃんに腕を掴まれる。
カルマ『まぁ、次やったら許さないって約束、記憶がないからってナシにはなんないからねぇ!』
『なっ何それ…。で、デタラメ言ったらダメだか…。』
ズキっ…!うっ……。まただ……。
映像が流れる。
ベッドの上で誰かに思い切りこそばされ、会話をする。
次、やったら許さないからねぇ〜!
…………。
カルマ『まぁ、大丈夫?また…痛むの?』
ひなの『まぁ……。記憶が…戻りかけてるの?』
『断片的っていうか…。誰かは分からないんだけど…。昔体験したような、そんな映像が流れるの。』
コロ『う〜ん。もしかすると、もうすぐそこまで戻りかけているのかもしれませんね。
ですが、身体に負担がかかるのも事実。焦らずに取り戻していきましょう…。
では、ここいらで今日はお開きにしましょうか。』
コロ先生の言葉でみんなが帰っていく。
私とお兄ちゃんは後片付けをしている。
『楽しかったね!』
カルマ『そうだね。ま、俺的にはまぁのその格好は誰にも見せたくなかったけどね。』
『あれあれぇ?ヤキモチ妬いちゃったのぉ〜?お兄ちゃんもけっこう可愛いよね!』
カルマ『…………。まぁ…。』
ふわりと抱きしめられる。
カルマ『ねぇ、もうさ、無理に記憶を取り戻さなくたって、みんなも俺も変わらない。
これからを、新しく作っていく。それじゃあダメ…?』
『……………。
お兄ちゃん…。ねぇ、キス…してくれないかな…?』