第15章 再会
「何か無茶苦茶ポケモン集まってませんか...?」
「ふむ...どうやら、全てフェリシアのポケモンのようだな」
「確か、水色のリボンとスカーフ巻いてる奴がみんなそうだったよな」
「「えぇぇぇぇ!?」」
悲鳴をあげる赤也と太一を余所に、幸村は以前フェリシアが言っていたことを思い出した。
(冒険の数だけ、か...)
「ミ~ロ♪」
「ん?」
いつの間にか、太一のミロカロスの隣に首に水色のリボンを巻いたミロカロスがいた。
「君は...?」
「あぁ、シャーロットってんだ。フェリのポケモンなんだ」
「愛宮とのバトルにも出てたんだぜ」
「そうでしたか...」
太一は膝を曲げ、シャーロットと目線を合わせた。
「ありがとうございますです。ミロカロスを助けてくれて」
「ミ~ロ、ミロミ~ロ~」(お礼なんていらないよ~)
太一に頬擦りするシャーロット。ついでに太一のミロカロスにも頬擦り。
「ミーロ///」
「ミ~///」
なんだか微笑ましい空間が出来てしまった。
「あの~、」
ちょっと遠慮がちに声をかけるフェリシア。
「バトル、始めてもいい?」
「あ、あぁすまねぇ、始めてくれ!」
「じゃあこっちから出すね、さぁ行くよ、ノコッチ!」
千石が繰り出したのはノコッチ。
「あれがノコッチ!?初めて見た!」
フェリシアは自身のポケモン図鑑をノコッチにかざした。
『ノコッチ。つちへびポケモン。ひとの すがたを みると シッポで あなを ほって にげてしまう。 もし であえたなら ラッキーだよ』
「...ラッキーにはラッキーで対抗しよっかな...MyBestFriend、フローレンス!」
フェリシアが投げたボールから現れたのは...
「ラッキー!」
頭の右の突起(耳?)に水色のリボンをつけたラッキー。
「出会えたらラッキーなポケモンと、種族名がラッキーなポケモン...」
「何のギャグっすか?!」
「...っゴホン、それではバトル、始め!」
呆れたようなジャッカルとツッコミを入れる赤也を余所に、柳生はバトルの開始の合図を出した。
「先攻は譲るよ」
「ありがとう。それじゃあフローラ、転がる!」
「ノコッチ穴を掘る!」
転がってきたフローレンスを穴を掘ることで回避するノコッチ。