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蒼い月

第2章 ニッポン地方へ







この世界に住む不思議な生き物、動物図鑑には載っていない、『ポケットモンスター』、縮めて『ポケモン』。



この物語は、ポケモンマスターを目指す少女とそのパートナーの冒険と、その過去を見つめ直すストーリーである。














麗らかな春の日差しが照らす3月某日。

「ニッポン地方でメガ進化の講習会?」
「ヒコヒコ?」(何でまた?)
「実は僕の後輩がニッポン地方のスクールで講師をしていてね。ぜひ来てくれないかって頼まれたんだ」

ここはカロス地方ミアレシティの一角にあるプラターヌ研究所。研究所の所長であるプラターヌ博士の言葉に、少女―フェリシア―は肩にいる自身の相棒―フィアンナ(ヒコザル)―と顔を合わせた。

「でもそれならパパだけでもいいんじゃないの?」
「だってフェリってメガ進化できるポケモン持ってるし、僕よりバトルのセンスもいいし」

少し考え込む仕草を見せるフェリシアに、プラターヌ博士は更なる追い討ちをかけた。

「それに、君はまだニッポン地方に行ったことがないだろう?講習会に参加するついでにまた旅するのもいいんじゃないか?」

その一言が効いたらしい。フェリシアは真っ直ぐに父を見上げた。

「わかった。私、ニッポン地方に行く!」
「ヒコヒコ!」(私も!)
「マーベラス!そうと決まればすぐ行動だ!明後日出発するから準備しといてね」
「わかった!」
「ヒコッ!」(うん!)

これが、彼女とその相棒たちの冒険の幕開けだった。










ニッポン地方。
そこで少女を待っていたのは、新しい冒険と仲間だった。













ところ変わって研究所の温室内の水辺では、フェリシアが自らの手持ちポケモンを集めていた。

「と、いうわけで、ニッポン地方に行くことになりました!」

フェリシアの周りには大小、タイプ、出身様々なポケモンが集まっていた。彼らに共通しているのは、水色のリボン、または水色のスカーフを身体の何処かに巻いていることだろうか。
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