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蒼い月

第24章 良い報告と悪い報告


カポネが飛ばしてくれたお陰で、何とか雨が降る前に帰ってきた来たフェリシア一行。

「お帰りフェリちゃん、お客さんだよ。応接間に通してるから」
「ありがとうございます、白波博士」
「ヒコヒコ、ヒーコ...」(国際警察の人、誰だろ...)

応接間のドアを開けると、ソファーに座って優雅にコーヒーを飲むフェリシアとそう歳の変わらない少女が一人。

「失礼します...え?」

白波研究所に戻ったフェリシア達を待ち構えていたのは、国際警察のエージェントの一人であり、

「久しぶりだね...フェリシア」
「リ、リラ?!」

バトルフロンティアのフロンティアブレーンが一人、タワータイクーンのリラだった。

「久しぶり、リラ。驚いたな、まさかリラが来るなんて」
「うん。本当はハンサムさんが来るはずだったんだけど、私は元々ニッポンに用事があったから代わってもらったの」
「用事?」
「あれ?エニシダさんから聞いてない?」
「エニシダさん?...あ、もしかしてリラ、ニッポン地方のバトルフロンティアのイベント、参加するの?」
「そう。今フェリがニッポンにいるって聞いてついでだから報告しちゃおって」
「報告?」
「うん...良い報告と悪い報告、どっちから聞きたい?」
「...悪い報告で」
「OK、ちょっと待ってね...この部屋、隠しカメラやマイクは無いよね」
「大丈夫だと思う。何時もソンファ達が見回ってるし」
「そっか」

リラは鞄から分厚い紙の束を取り出した。

「...まず、愛宮財閥の件ね」

仕事モードになったリラが話始める。

「表立っては密猟等の被害にあったポケモンを保護して新しいトレーナーに渡す事業、でも裏側ではポケモンの密輸等を行っていた...ここまではフェリも知ってるよね」
「ええ。愛宮財閥の後ろ楯には逃げられたってことも」
「うん...でもね、その後ろ楯からしてみると愛宮財閥はかなりの末端組織だったみたいなの」
「末端って、じゃあもっと大きな組織がいるってこと?」
「そう。そしてその組織が...」

リラとフェリシアの目線が書類に向けられる。

「...デスサイズ団」

書類に印刷された『D』の文字。
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