第21章 氷の王国
ジム体験から数日後。フェリシアは無事、バトル部員となった。
なったのだが...
もうすぐ部内戦が始まるというある日のこと。
3強から告げられたことから、今回は始まる。
「フェリさんがレギュラーになれないって、どーゆーことっすかぁ?!」
バトル部専用のフィールドに赤也の絶叫が響き渡った。
「落ち着け赤也」
「なんとなーく予想はしてたけど、理由、聞いていい?」
フェリシアは苦笑いしながら柳に尋ねた。
「協会の定めたルールではどこの学校も、女子のバトル部員も一般的な大会への出場も認められている。が...」
「学生同士の公式試合の出場は女子は認められてないんだ」
「つまり、フェリがレギュラーになれたとしても、選手としてバトルは出来ないのだ」
3強の説明に、フェリシアはほっと息をついた。
「つまり個人戦はOK、団体戦はNOってことね」
「そういうことだ」
「ちょっと予想が外れた。校長の仕業かと思った」
「確かに、やりそうだもんな~」
「此処の協会が関わってるなら私はなんも言えないし、仕方ないな」
「?どーゆーことっすか?」
「私まだ、この地方に来たばっかで協会とのパイプもほとんどないし、全く成績も修めてないから、協会に意見出来なくて...それなりにパイプと成績があれば、協会に殴りk、直訴しに行くのに...」
(...今『殴り込み』と言いかけてたか...?)
疑問に思うジャッカル。しかし、それを口に出して言うことはしなかった。
(...だってブチ切れたフェリの相手なんてしたくねぇし!Byジャッカル)
「では、フェリシアさんはこれから普通のバトル部員として活動することになるのですか?」
ずっと黙っていた柳生が尋ねた。彼の質問はここにいる3強以外の全員が気になっていたことだった。
「それなんだけど、フェリには俺達リッカイバトル部のマネージャーをやってもらおうと思う」
「「「「「「マネージャー?!」」」」」」
「ヒコヒーコー?!」(マネージャー?!)
3強以外の全員+フィアンナの声がハモった。
「だっていろんな地方を旅してきたフェリを只の部員にするのは勿体無いし、だったらその経験をマネジメントに生かしてもらえないかなって」
「「「「「「あぁ~」」」」」」
幸村の言葉に周囲は納得の声をあげた。