第19章 ドラゴンの猛攻
お互いに一体を失い、残るは後三体。
「出陣じゃ、サザンドラ!」
「MyBestFriend、シラユキ!」
二体目は弦右衛門がサザンドラ、フェリシアがシラユキことユキメノコ。
「サザンドラは悪、ドラゴンタイプで、ユキメノコは氷とゴーストタイプ...」
「相性は五分五分ってとこか」
「シラユキ、霰!」
先手を取り、フィールドに霰を降らせるシラユキ。
「サザンドラ、ストーンエッジじゃ!」
「影分身で撹乱!」
無数に放たれる岩を優雅な動きと影分身で交わすシラユキ。
「...ユキメノコの特性は雪隠れ、か」
「霰状態だと回避率があがる、だっけか?」
「そうだ。霰のダメージを受けないというメリットもある」
「このフィールドの状態だと、フェリに利があるということだね」
「しかし、弦右衛門殿とてジムリーダー。生半可な対策はして無いはずだ」
柳の予想は当たる。
「無駄じゃ。サザンドラ、日本晴れ!」
「?!」
あっという間に霰は止み、汗をかく程の強い日差しがフィールドに降り注いだ。
(氷タイプ対策か...厄介ね。これだと氷技の威力が下がる...他の技を使ったほうがいいか)
「考えている暇は無いぞ!サザンドラ、火炎放射!」
「っ、シラユキ、シャドーボール!」
シャドーボールで相殺しようとしたが、元々日本晴れは炎技の威力があがる補助技である。それにサザンドラは特攻が高いポケモン。あっという間にシャドーボールを消し去り火炎放射をシラユキに決めた。しかも...
「メ、メノ...」(あ、熱い...)
「しまった、火傷だ!」
なんと火炎放射の影響で火傷状態になってしまったのだ。これは氷タイプのシラユキにはきつい。
「畳み掛けるぞ!噛み砕く!」
3つの頭がシラユキに襲いかかる。
しかし、フェリシアだって負けてない。
「交わしながら誘惑!」
サザンドラの武器である特攻を下げることにしたようだ。この場合、サザンドラが♀だった場合一貫の終わりだが、元々フェリシアは♂だと見抜いていたらしい。