第17章 お菓子パニック
「いいけど...ってゆーか丸井君、弟いたんだ...」
「おっしゃぁ!マジでありがと!後俺のことブン太で良いぜ!」
「じゃあ私のこともフェリでいいよ」
「おう!宜しくなフェリ!」
「こちらこそ宜しくね、ブン太君」
ブンブンとフェリシアの両手を握ったまま上下に振るブン太。
「ブン太の奴、あっという間にフェリになついたな...」
「ポフレの効果だろうな」
「現金な奴じゃのう全く」
「本当にお菓子に目がないよね彼って」
「でも、弟さん達の為と言っていましたし、仲良くなれたみたいですからいいのでは?」
レギュラー陣は呆れ顔。
「...先輩達、何やってるんすか?ポフレ、全部食っちゃうっすよ」
「ヒコヒコヒコ」(駄目だ、聞いてないよ)
そんな彼らを尻目にポフレを食べ続ける赤也とフィアンナ。
「なぁ、もう一個食ってもいいか?」
「うん!どう、ぞ...」
「どうしたの?」
だんだん声が尻すぼみになっていくフェリシアを疑問に思った幸村が問いかけた。
「...ポフレ、もう、ない」
「ええええぇぇぇぇ?!」
ブン太の壮絶な悲鳴が響き渡る。
「何で?!さっきまでたくさんあったのに!?」
「フェリ、ブン太、犯人は多分あいつらだ」
「あいつ、ら?」
ジャッカルの指差す先には...
「あ、こっちはちょっと渋い」
「ヒコ、ヒコヒコッキャ」(あ、これ私好みだ)
「ゴンゴーン!」(美味い美味い!)
「デネデネ~!」(おいし~!)
ポフレを頬張る赤也とフィアンナと、フェリシアの見覚えのないゴンベ、そして幸村達には見覚えのないデデンネ。
「な?!赤也、ゴンベ、俺のポフレは?」
「?もうないっすよ?」
「ゴンゴーン」(美味かったぁ)
「何てこったぁぁぁぁ?!!」
「フィアンナ、ドロップ、貴女達いくらなんでも食べ過ぎ!」
「ヒコヒコ、ヒコ...」(ごめんフェリ...)
「デネ、デネデーネ...」(だって、美味しかったんだもん...)
ポフレを後輩とポケモン達に盗られ、またまた項垂れるブン太。
「大丈夫だよブン太君、また今度作ってくるから」
「ほんとか?!」
「うん、ホントホント」
「いよっしゃぁ!」
こうして、お菓子効果でブン太とも仲良くなれたのでした。
「赤也、午後の練習メニュー5倍ね」
「な?!」