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風向きが変わったら【ヒロアカ】

第44章 五月雨に打たれて




雨の日にしか会えないって。
俺はおまえの浮気相手か何かか?
あんまりじゃないか。
あいつを見つけるまで、おまえは俺ぐらいしか話し相手がいなかったくせに。
…怒るなよ。
ちょっと、ムカついたからさ。
だってそうだろ?
おまえが俺に、かっこいいだなんだとうるさく教えてくるから。
気にならないわけなくないか?
ぶっ壊してみたいと思って当然じゃないか?
腕の二本や顔面の骨ぐらい、大目に見ろよ。
殺さなかっただけ良しとしてくれ。


ーーー。


まぁ待てよ、仲直りしよう。
おまえを助けたあのうざいガキとは、ちゃんと仲直りしてやったみたいじゃないか。


ーーー?ーーー。


誰がおまえを殺そうとしたかは問題じゃない。
でもさ、殺されたって当然だろ?
おまえは本当なら、俺にとっくに殺されてるはずなんだから。
問題は、どうしておまえが俺を遠ざけるのかってことだ。


ーーー。


わかりたくもない。
…なぁ、俺はおまえを特別に扱ってやってる。
けどそっちはどうだ?
おまえが俺にしたことなんて、助けてやった恩を仇で返してきたくらいじゃないか。
もうちょっと、大切な人には優しくした方がいい。
俺が呼んだら言葉を返せ。
友達の相談くらい、耳を貸せ。
おまえはそんなことも出来ない能無しか?


ーーー………。


おいおい、またか。
都合が悪くなるとすぐ黙る。
ガキどもにはヘラヘラ笑って話すくせに、なんで久しぶりに会った俺には視線すら寄越さない?
会いたかったのは俺だけか?
あぁ…そうか。
おまえはそうだな、ヒーローの卵どもに混じって楽しい学園ライフを満喫してるんだもんな?
………イラつくな……傘を持ってきただけ……?本当にそうなら……おまえが帰れないようにその足、壊してやろうか?
なぁ、待てよ。
俺もこれから忙しくなる。
またしばらくはサヨナラだ、こんな数分の逢瀬なんて、名残惜しいだろ?


ーーー……?


知りたいなら教えてやるよ。
おまえは俺の特別だからな。
でもまぁそうだな、すぐに本題を話したら、会話に華がないだろ?
まずは他愛ない話からしていこうじゃないか。
んー………あぁそうそう、そうだよ。
なんか違和感あったんだ。
今日は、おまえらしくない。













おまえにとてもお似合いじゃないか






そのワンピース、もっとよく見せろよ






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