第8章 目覚
笑う京緋の姿に涙が溢れ 気付いたら抱きついていた。京緋も珊瑚の腰に手を回しきつく抱き締める。
珊瑚
「もう……一体何処に行ってたんだよー!心配したんだから!」
京緋
「……うん。ごめん。」
珊瑚
「目……覚めたんだね……!よかった……。」
京緋
「うん、姉さんのお陰でね……。」
京緋
「姉さんの力のお陰だよ?」
低い言葉のトーンに全身寒気が走る。
珊瑚は京緋から手を離し、少し距離を置いた。
珊瑚
「それって、どういう意味……?」
京緋は口に手を当てクスッと笑う。
京緋
「そのまんまの意味だけど?」
京緋は鋭い視線を送る紫黒に気づき、向き合う。
京緋
「久し振り紫黒。この目で見るのは三年ぶり?」
紫黒
「……そうだな。」
京緋
「いつもお見舞いの花束ありがとね?」
紫黒
「………………」
睨む紫黒に京緋は笑みを浮かべてた。
___二人の会話の意味を考えるしかなかった___