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第4章 弟


珊瑚
「紫黒さん?!」

紫黒
「おぉ。珊瑚か。」



振り向いた紫黒は 眼帯を外していて、その瞳は赤かった。
驚きながらも隣に座ると、


珊瑚
「なにやってるんですか?こんな所で…。」

紫黒
「ちょっと、人間観察♪」



名前が無いのに、特殊能力が見えるのか?と思っていたら
紫黒が話し掛けてきた。

紫黒
「お前こそ、ここで何してんだよ?店は?」

珊瑚
「あ、ちょっと御見舞いに…。」

紫黒
「あぁ、確か弟が入院してんだっけ?」




この人は そんなところまで見えてしまうのかと怖くなっていると、不意に紫黒は立ち上がり、私を見下ろす。

紫黒
「心配すんな。俺が見えるのは本人の事だけだ…。弟が入院している事は俺が調べたんだよ。」

珊瑚
「……それって、ストーカーじゃないですか?」

紫黒
「がははは!そうとも言う!!」





紫黒は笑いながら去っていった……。
この人の考えてる事は きっと、誰にも解らないと感じた日だった。






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