第5章 支配の時間 〜2時間目〜
学峯『さて、本日の授業はここまでです。また明日の放課後、お待ちしています。』
私は火照ったカラダを何とか動かしながら服を着ると、一目散に出て行く。
はぁ…はぁ…はぁ…。
校門までダッシュしたせいか、息が切れる。
『桃色か?』
呼ばれた方を振り返ると浅野君がこちらに歩いてくる。
浅野君は何も知らない。だけど、血の繋がりのある浅野君の事を私のカラダが恐れている。
学秀『どうしたんだ?そんなに慌てて。』
『ちょっと用事があって…。じゃあね、浅野君』
そう言って足早に家に帰る。
私の両親は海外で仕事をしているため、1人暮らしだ。
だから、少し安心した。こんな顔、誰にも見せられない。
明日も…私…、どうなっちゃうんだろう。
翌日の授業は頭に入らなかった。
昼休み、ひなのが心配そうに尋ねる。
ひなの『まぁ、大丈夫?保健室行く?』
『うん…そうしようかな。』
保健室のベッドで横になる。
早退したら、今日は行かなくていいのかな?
でも明日は?
いや、正当な理由なら大丈夫だよね。
私は保健室の先生に体調が悪い事を伝え、早退をした。