【ハイキュー】駒鳥が啼く頃、鐘は鳴る【木兎&赤葦】
第1章 プロローグ
───Who killed Cock Robin?
「誰がコマドリを殺したの・・・?」
───I, said the Sparrow,
「それは僕ですと、スズメは言いました・・・」
───with my bow and arrow,
「僕の弓矢で・・・」
───I killed Cock Robin.
「僕がコマドリを殺しました・・・」
頭上に広がる青い空。
この世界を一つに繋ぐ、青い空。
これほどまでに美しいのに、とても残酷。
だって貴方はもう、私と彼の人を繋げてはくれない。
「誰が・・・殺したの・・・・・・?」
自由に飛び回る羽を持った、コマドリを。
あれからずっと探しているのに、この空のどこにもいない。
どこにも、いないの。
「それは・・・私・・・私・・・」
さようなら、私の愛しい世界。
さようなら、私の愛しい空。
さようなら・・・私の愛しい人たち───
春霜の輝く朝。
大空に舞った小鳥の翼は、地上に広がる薔薇のごとく深紅色をしていた。