第5章 理事長先生
『お邪魔しまーす。』
学秀の家には何度かきた事がある。
広い家には、お手伝いさんがいて、初めて来た時はびっくりした。
学秀の部屋にはいる。
学秀『さ、今日は数学と英語にしよう。』
教科書を開き、一通りの説明を受け、例題へと進む。
いつも思うけど、分かりやすいな。
それに…学秀の声、好きだな。それに…身長がより一層高くなって…もう172㎝。
男の人って感じがする。イケメンだし、何か隣にいてるのが私でいいのかな?ほんとは、他の女の子とも…。
学秀『まぁ、聞いてるか?』
『ごめん、聞いてなかった…』
学秀『体調がすぐれないのか?』
『ちがう…考え事しちゃってて…。』
学秀『なんだ?僕に言ってみろ。』
『いや、学秀に言う事じゃ…』
そう言って気まずそうに笑うまぁ。
ポンッ。
頭に手が置かれた。
学秀『言いたくなければいい、だが溜め込まずに僕には何でも言え。』
『…。学秀はさ、ほんとに恋愛とか興味ないの?』
学秀『なっ…!突然どうしたんだ?』
『いや、幼馴染だから一緒にいてるのが当たり前みたいになってたけど、よく考えると、学秀の時間を私、独占してるなって…。
カルマに前に言ったことが本音かは分からないけど、他の女の子とも…その…仲良くってか…』
言い終わる前に、学秀は私を引き寄せ、抱きしめる。
筋肉質な胸板がちょうど私の顔の位置にくる。