第3章 カルマの時間
撮影が終わると何事もなかったように学秀は離れ、着替えてこいと言われた。
制服に着替えている間、脳裏によぎるのはさっきの事。
私、何意識してんの?学秀は、私が言ったこと守っただけで、何の意味もないのに…。
ふぅ。ここでたら、いつもと一緒!笑顔えがお!
(学秀サイド)
僕は何をしているんだ…。あと一歩で理性が飛びそうだった。
抱き寄せる時に思った。綺麗な白い肌、シャンプーの香り、柔らかかった…。
僕のものにしてしまいたい…。
だが、まぁとの関係を失いたくはない。
『お待たせぇ〜!』
学秀『あぁ。で、次はどうする?』
『えっとねぇ…』
『あっれぇ〜?浅野君と桃宮さんじゃぁん!』
振り向くと、赤羽君と渚君がいた。
渚君が両替に行っている。
『赤羽君!渚君!ゲームセンターで遊んでたの?』
赤羽『そうそう!ってか2人はデート?』
イタズラっぽく言われ、『違うよ〜!私と学秀は幼馴染なだけで、彼氏じゃないよ!』
赤羽『そうだったの?じゃ、俺にもチャンスあるじゃぁん!』
『あはは…。赤羽君かる〜い!』
赤羽『じゃあさ、名前、呼び捨てにしてもいい?』
『いいよ!まだあんまりクラスの子と仲良くなれてないから嬉しいや!』
赤羽『俺のことはカルマって呼んでね!まぁ。』
『よろしくね!カルマ!』
そのやり取りを終始見ていた学秀は、黙っていた。