第5章 わらしべ長者
ようやく配達先の家まで残り数百メートルまでたどり着いたとき、
〈そこのお若いの!!
陽炎
「?」
水田の中で作業をしていたであろうお爺さんが俺を呼び止め、
足取り危うい感じで近付いてきた。
(おいおい、転んで顔から倒れるなよー(;´д`))
"グチャ…グチャ…グチャ…"
田植え前の水田…
足場はかなり悪そう。
(あともう少し……あとちょっと!!
いっけぇー!!ジジイ!!!)
見守る俺の手に汗が滲む。
"グチャ……ペチャ…ペチャ……"
そしてようやく…
お爺さんは水田から道に這い上がった。
(ふぅ………💦ジジイ!よくやった!!
ったく…仕事以外で疲れさせんなよ!)
?
「ハァ…ハァ…💨
おっ…お若いの……それをワシに…ハァ…ハァ…
それをワシにくれんかのぉ💦」
陽炎
「え?」
水田からあがってきて早々、
息も整えずに、
お爺さんは俺の首にはめられている首輪を指さす。
(首輪?)
お爺さん
「はようっ!💦」
ジジイは、
声を荒らげ俺に指示をしてきた。
陽炎
「お爺さんごめんね。
今、両手が塞がっているから渡せないんだ。」
ジジイ
「そんなぁ……ゔっ!!!(´⊙ω⊙`)"」
陽炎
「 ん? 」
ジジイは突然左胸に手を当てながら、
その場にうずくまった。
陽炎
「……」
(仕方ない!緊急だ!!
…なんて荷物を置いて駆け寄るとでも思ったかクソジジイ!
演技するならニヤついた顔もどうにかしろよ!腹立つ!)
うずくまったジジイの横顔は、
絶対に俺が駆け寄ると自信に満ち溢れていた。
(行こ…客が俺の到着を待ってる)
シカトして歩きだす。