第6章 渇いた心を潤して…
「ん…」
唇の感触だけを感じる優しいそれが離れる
「…智、俺さ…夕方までオフになったんだ…」
「そうなんだ…じゃあ今日は一緒に寝られるね…」
嬉しくて潤の顔を見あげて微笑むと
「一緒に寝るけど、さ…その前にもっかい、シたいんだけど…いい?」
新たなゴムを手にしてニヤリと笑う
「えっ…ぇえっ!?」
「…もっと…智で心、満たしたい…」
「ん、ぅ…っんん…」
答えを口にする前に唇が塞がれる
返事、できないじゃん…っ…
顎に手を添えられて口を開けられるとくちゅくちゅ、と音を立て舌で口内を犯される
「ん、んんっ…んぅ……」
「っはぁ…いい…?」
そんなキスしといて…もう、する気のくせに…
「いいよ…俺の心もまだ渇いてるから、さ…潤で、潤してよ…」
「ふふ…目一杯、潤してやるよ…」
甘すぎるほどの濃密な時間を過ごし、お互いの心を潤して夜が更けていった
- end -